「ペットブーム」と言われるようになって久しい昨今、可愛い犬や猫を販売するペットショップには、多くの家族連れやカップルが毎日のように訪れます。
仔犬、仔猫は小さくて、コロコロとかわいく、誰でも虜になってしまいます。
人間の赤ちゃんが日に日に成長するように、仔犬や仔猫もどんどん大きくなっていきますね。
今回は犬にスポットを当てながら、ペットと楽しく幸せに暮らすためのヒントを紹介していきましょう。
目次
ペット業界と飼い主の現状
犬や猫を飼っている方の多くは、生体販売と呼ばれるペットショップからの購入でしょう。かわいい仔犬や仔猫が展示販売されていますね。
さて、これらのペットショップに並ぶ仔犬達はどこからやってくるのでしょう。当たり前のことですが、交配によって産まれた仔犬達です。
親犬を飼い仔犬を産ませて販売している方々をブリーダーと呼び、ほとんどのブリーダーは愛情を注いで親犬の健康や仔犬の状態を見ながら販売に責任を持っています。
ところが、近年問題になっている悪徳ブリーダー、多頭飼育の崩壊現場は犬達にとって生きる気力も失うような過酷な現状です。
ただ産む為だけに生かされている犬達に、衛生的環境も健康管理も与えられず、産めなくなったら処分、体に異常が見られる仔犬も処分されてしまいます。
「パピーミル」と呼ばれる仔犬生産工場から、ペットショップに並ぶ仔犬達が多いのも現状です。
あなたの愛犬はどうやって家族になりましたか?
- ペットショップやブリーダーから購入した
- 友人・知人から譲り受けた
- 迷い犬をそのまま飼い犬にした
- 保護団体が募集していた犬の里親になった
どの方法であっても、可愛い愛犬と一緒に暮らしたいから飼い主になったのでしょう。
しかし、中にはかわいい時期を過ぎて大きくなったら、「言うことを聞かない」「臭い」「吠える」「うんちやおしっこをする」「病気になった」など理不尽な理由で、飼育放棄したり保健所に持ち込む飼い主もいるのです。
また、ペット禁止のマンションなどで飼ったことで、苦情が出たからいらない、世話が面倒になったから捨ててしまう人も一部にいるのが実情です。
飼い主が犬を飼う前に、飼い主として持つべき知識や責任を認識していたら、不幸な犬猫はもっと減らすことができるのです。「殺処分0(ゼロ)」が叫ばれています。
悪徳ブリーダー、違法ペット販売、飼育放棄(ネグレスト)、多頭崩壊(ペット依存)などの問題が解決されなければ、犬猫の保護団体やボランティアがいくら助けても、「殺処分0(ゼロ)」は夢のまた夢になってしまいます。
[ad#ad-1]愛犬を家族に迎えたいと思ったら・・・
犬や猫はおもちゃではなく、ファッションでもモノでもありません。人間と同じようにご飯を食べて、排泄し眠って遊ぶ、生きているのです。
「かわいい」が発端であっても生き物を飼うという事はその命に責任を持つということ。
- 家族全員が賛成していること
- その犬種の特性を知り成犬、老犬になっても飼い続ける自信があること
- 法律で決められている畜犬登録と狂犬病予防接種を厳守できること
- 食事、排泄、散歩などの運動、衛生管理が必須なのを理解していること
- ワクチン接種、フェラリア予防、ノミ・ダニの予防対策をすること
- 病気や怪我の治療が出来ること(医療を受けさせる)
生き物を飼うには、責任と義務が発生することを認識してから迎い入れましょう。
給餌することだけでなく、犬1頭飼うには医療費も含め多くのお金が掛かります。飼う前に経済的ゆとりがあることも念頭に置く必要があります。
[ad#ad-1]愛犬と幸せに暮らすために出来ること
大好きな犬を飼い始めると、うれしくて楽しくて何でも手を掛けたくなりますね。
犬の世話をすることはとても良いことですが、甘やかすこととダメなことはダメとしっかり教える事は違います。
「しつけ」することで、家族との関係も良好となり、近隣への苦情や問題も防ぐことが出来ます。
犬は言葉を話せません。
しつけや社会化を教えなかった為に、問題行動を起こすようになった飼い犬はとてもかわいそうです。
愛犬と暮らすことで飼い主が幸せを感じれば、愛犬も幸せです。
そこで、おすすめするのが『犬の飼い主検定』にチャレンジすることです。
資格、検定試験と聞くと難しくて勉強が大変と思われるでしょうが、専用のテキストを読みながら練習問題を解いていくことで、一緒に暮らしている愛犬のことを勉強出来るのです。
特定非営利活動法人動物愛護社会化推進協会(NPO法人HAPP)の公式ホームページで詳しく説明しています。
犬に係る法律からしつけ、社会化の仕方、飼育方法、食事の注意点、病気の紹介や犬種の特徴など、家庭犬を飼うのに必要な知識やポイントを楽しく知ることが出来ます。
受験資格も年齢制限もないので、親子、夫婦、家族みんなで楽しみながら勉強できます。
試験に合格してもしなくても「犬の飼い主」として必要な知識を得られるので、愛犬への愛情も深まり幸せに暮らすことが出来るようになります。
「犬の飼い主検定」に合格すると、合格証書とカードが届きます。
犬の飼い主にふさわしい知識と愛情を有している証明になって、何とも誇らしい気持ちになります。
家族で受験することで、みんなで共通の話題が出来て愛犬に対する愛情を再認識するようになります。
ここまでは基礎級ですが、もっと専門的な知識を習得して動物愛護社会化推進のボランティア活動や普及活動が出来るようになる「専門級」を受験することも出来ます。
犬猫は家族と同じです。飼い始めたら、愛情をもって生涯面倒を見続けることが飼い主に求められる責任です。
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