能書きとは、薬などの効能を書き記した「効能書き」のことで、それを略した言葉です。
昔の薬の袋には「あれにも効く」「これにも効く」と精一杯の効き目を並べ立てて書いていたんですね。
本当に効くのかどうかは分かりませんが、これを「能書き」といいました。
能書きという言葉の由来について
特に規制のなかった江戸時代は、手当たり次第効能を書いていたのかもしれませんね。
正直、薬というのは実際に飲んで本当に効いたのかどうかもいまいち感じにくいことが多いですからね(笑)
しかし、このいくつも並べた能書きが問題でした。
そりゃそうですよね、あれにもこれにも効くはずは無く・・・実際の効能との間には違いも大きかったのです。
次第に「能書き」は自分や物事の優れたことを誇大にPRするような言葉として受け取られ、さらには自慢をする言葉の意味となっていきました。
自らの優れた点や得意なことを言い立てることを「能書きを並べる」などと言います。
「能書きを垂れる」という言葉も良く耳にします。
「垂れる」という表現は、「排泄をする」や「言う」に侮辱の意味を込めたもので、「言う」や「並べる」よりも一層いやらしい、感じの悪い印象があります。
同じく「垂れる」を使ったもので「文句を垂れる」などの表現がありますが、いずれにしても良いイメージはないですよね。
垂れる=上から下へ・・・というイメージがあります。
「能書きを垂れる」は上から目線で物を言うという意味も込められます。
能書きとは、薬の効能書きから来ていること!
そして、その言葉に含まれる意味はあまり良いイメージはありませんね。
おわりに
余談です。
言葉の語源って調べてみると興味深いものが多いんですよね。
最近、知り合いが韓国ドラマを見ていて「いやぁ二枚目だわー」を連呼していたので、気になって調べてみたんですけどね。
なんで二枚目っていうのかな?と思いまして・・・。
そしたら「二枚目」の由来は歌舞伎から生まれた言葉だと分かりました。
歌舞伎の演目はたいてい決まった型があり、芝居小屋には上演している演目の出演者の看板を掲げ、一枚目に「主役」、そして二枚目に「イケメンキャラ」、三枚目に「お笑いキャラ」を掲げるルールがあったそうです。
ここから、イケメンを表す言葉として「二枚目」が使われるようになったんですね!
実に面白い!
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