「お食い初め」という言葉は聞いたことがあっても、いざやるとなると何をどうすればいいか分からないのではないでしょうか。
また呼び方も地方によって異なるようで、「食べ始め」「箸初め」「箸揃え」「箸立て」「真魚染め」「歯固め」など、まだまだいろんな呼び方があるそうです。
名前どころか、地域によってはやり方も違うところがあるので、ここでは私がやったお食い初めのやり方を基本に説明したいと思います。
ちなみに私の場合はウェスティンホテルのお食い初めプランを利用して教えてもらってやりました。
お食い初めプランの詳細は以下で確認ください。
http://www.mai.westin-tokyo.co.jp/jp/celebration
当日は行くだけでいいのでとても楽なのでおススメします。上の画像もこちらのものです。
目次
お食い初めとは
お食い初めとは、生後100日後に、「一生食べ物に困らないように」という意味で、赤ちゃんに初めて物を食べさせる儀式です。
食べさせると言っても、生後100日というと、離乳食もまだでしょうから、実際に食べさせることはできないため、料理を箸でつまみ、赤ちゃんの唇につけることで食べるマネをする儀式となります。
地域によっては110日目や120日目にするところもあるそうです。
京都では、「食いのばし」といって、儀式をのばせば赤ちゃんが長生きできると伝えられているため、120日よりも少し遅らせて行うそうです。
お食い初め用の食器
お食い初め用の正式な食器は、漆の器に両端を削ってある両細という柳箸を使用します。
漆の器は、男の子用は外側も内側も朱色で、女の子用は内側は黒色、外側が朱色のものを使います。
こちらが男の子用
こちらが女の子用
祝い膳の足は、男の子は低く、女の子は高くなっていたそうですが、最近では男女ともに高いものが主流となってきているそうです。
自宅でやる場合はこうした正式な食器を揃えるのではなく、実用性を兼ねて、離乳食用の食器などを使う家庭も多いそうです。
また、後ほど紹介しますが、料理とレンタル食器がセットになったものもありますので、そちらを利用するのが一番便利かと思います。
お食い初めのメニュー
メニューは一汁三菜が基本となり、赤飯・蛤や鯛などのお吸い物・季節の野菜の煮物・香の物・鯛の尾頭付きの姿焼きが一般的です。
この他に、歯が丈夫になるようにと歯固め石も用意します。
歯固め石は、氏神の境内で人に踏まれていないだろう場所の物や、河原や海岸などの水辺の石を持ってくることが多く、正式なものは、赤(茶系)・黒・白の3色を用意するそうです。
儀式の後は、境内から持ってきたものは綺麗にして神社に返します。
このとき、感謝の気持ちを込めてはどうでしょうか。
半紙に丁寧に包んで、へその緒と一緒に保存したり、水瓶に後々まで沈めておくというところもあるようです。
地域によっては、碁石やゆでた蛸の足を使うところもあるそうです。私の時は石の代わりに栗を使ってやりました。
自宅でやる場合は以下のようなセットを利用するのが便利だと思います。
こちらであれば、石もついてますし、食器のレンタルも含まれているので、これだけで本格的なお食い初めが自宅で簡単にできてしまいます。
お食い初めの食べ方や順番は?
お食い初めでは赤ちゃんに順番に料理を口に運んでいきます。
まず料理を口に運ぶ人の順番ですが、長寿にあやかるという意味で、基本的には年長者から順番に行いますが、男の子ならおじいちゃん、女の子ならおばあちゃんというように同性の年長者が一番最初に行います。
赤ちゃんをお願いした方の膝に乗せて、その年の恵方に向かって食べる真似を行います。
食べさせる順番としては、1人目が「鯛→赤飯」、2人目が「お吸い物→赤飯」、3人目が「香の物→赤飯」、4人目が「煮物→赤飯」の順番に行います。
鯛から始まって、お膳はお吸い物から半時計回りに進みますが、必ず赤飯を食べさせて、次の人に交代となります。
全ての料理を口に運んだ後、歯固め石となります。
歯固め石は直接ではなく小石に触れた箸を口や歯茎に触れさせるのでも構わないです。
おわりに
赤ちゃんにとっては初めてづくしのお祝い事ですし、あまり神経質にならず、楽しんで行ってはどうでしょうか。
赤ちゃんによっては、びっくりして泣きだしてしまう子もいます。
実際にうちの子も泣きましたし、お食い初めをやっている別の部屋からも赤ちゃんの泣き声が聞こえてきました。
一番大事なのは、このお祝い事に込められている願いや祈りをしっかり理解し、祈り願う事だと思います。