近年、ブラック企業という言葉をよく聞くようになりました。
ブラック企業は通常の企業と何が異なるのでしょうか。あなたの勤めている会社もブラック企業かもしれません。
目次
ブラック企業とは
ブラック企業とは、残業過多による若い社員の自殺、不当な労働環境によるパワハラなど、労働者にとって好ましくない環境を違法と知りながらも強要するような企業のことで、大きな社会問題となっています。
国会でも「働き方革命」が叫ばれる中、ブラック企業で働く人の中にはなかなかその環境から抜け出せない人もいます。ま他最初に入った会社がブラック企業だと、それが当たり前だと思い込んでしまってブラック企業の言うがままになってしまう人もいます。
そこで特に特徴的なブラック企業を見抜くコツをあげてみました。ここに当てはまるような会社からは速やかに脱出を検討しましょう。
社内規定や就業規則で何でも通ると思っている
社内での働き方を決めた契約書や社内規定はどの会社にもかならずあるものです。
その中で「有給休暇制度はとっていない」「代休は制度にない」などと自分たちの都合で労働者にとって不利な契約を強いてくる会社があります。社内規定はあくまでも、藤堂基準法や労働契約法に則って作られるものであり、その法律に反している社内規定は一切の効力を持ちません。有給休暇を写真に与えるのは義務であり、与えないのは違法以外の何物でもありません。
社内での取り決めが法律に優先すると勘違いしている会社は、間違いなくブラック企業です。
何かにつけて罰則を社員に適用する
ブラック企業でよく問題になるのが、社員に対して罰金や休日返上、時には暴力などの罰則を強いることです。
社員のミスに対し、罰金制を取るような行為は社員側の悪意がない限りは全て違法ですし、休日を取り上げるのも同様です。そして暴力は言うまでもなく犯罪であり、暴力を振るった人間はすぐに逮捕されてもおかしくありません。
重大な過失以外で社員に対し罰則を適用することを認める法律はありません。遅刻などで減給されるときも、あくまでも時給換算程度など妥当な額でないといけません。
年俸制や固定残業代という給与形態
年俸制や固定残業費ということで、何時間残業させても、残業代を支払わなくても良いと主張する会社もあります。
年俸制や固定残業費として支給をしていても、それも「残業代何時間分」というラインははっきりさせなくてはいけませんし、例えば50時間分の残業代込みの給料ならば、51時間の残業をしている社員には1時間分残業代を支給すうる義務があります。
「年俸制」は残業代を支払いたくない会社にとって都合良く使える魔法の言葉ではないのです。
ブラック企業から退職を拒否されたら
労働者にはそれぞれ職業選択の自由が保証されており、法律に基づいた退職を止める権利は会社にはありません。
しかしブラック企業のようなコンプライアンス意識の低い企業の場合、「今辞めさせる訳にはいかない」「お前の悪い評判を業界内に言いふらす」など脅迫まがいの行為で退職を拒否することもあります。
そんな時に労働者は何をすればよいのでしょうか?
2週間前に申告すれば辞めることは自由であると伝える
法律では労働者は、自分が勤務する会社に辞めたい日時の2週間前に申告をすれば自由に退職できると定められています。
まずこの点を会社にしっかりと伝えます。会社が「うちの就業規則ではそうなっていない」と言ってくることもありますが、法律に即していない就業規則には何の拘束力もありません。
自分が退職の意志を伝えたことを書面で表明する
会社によっては退職願を受理しないで「退職してもらっては困る」などと行ってきて有耶無耶にしようとすることもあります。メールで直属の上司に送ってもよいのですが「見ていない」「迷惑メールとして消去された」など言い訳をしてくることもあります。
そのような時は配達記録を付けた内容証明郵便を会社に送付します。そうすれば会社は退職届を受け取ったことになり、万が一の事態でも労働者側が有利になります。
退職の意志や日時を有耶無耶にしないためにも、口頭だけではなく書面で必ず記録を残しましょう。
脅迫されたら労働基準監督署に相談する
悪質な会社によっては労働者を脅迫してくることもあります。有りもしない不祥事を出地挙げ、会社に損失をもたらした、弁護士に相談をするなど、労働者側の不利益をもたらすような脅迫まがいのコメントは録音をして対処しましょう。はじめから「録音させてもらいます」といえば会社もトーンダウンし、冷静な話し合いもできます。
それでも会社の態度がなんかしない場合は、労働基準監督署に相談をするのが最も良いです。労働基準監督署は会社が遵法し、労働者の権利を守りながら活動を行っているかをチェックする役所ですから、違法行為に近いことをされたら、ためらうことなく駆け込みましょう。
違法なのは会社側であり、自分は法に則ったことをしていれば、きちんと味方になってくれます。