賃貸併用住宅を新築する土地が決まったら次は資金調達です。
ここまでで賃貸併用住宅を新築するためのプランを立て、予算、住宅規模はある程度決まっていて、土地は既に決まっていますので、ここでは計画を実現するための資金を確保するため、住宅ローンの融資を受けるまでの流れを整理します。
賃貸併用住宅の新築プランについてはこちらをお読みください。

目次
住宅ローンでいくら借りるか
まずは住宅ローンとしていくら借りる必要があるのかを明確にする必要があります。
そのためには探してきた土地に新築する賃貸併用住宅の住宅規模を明確にして、賃貸併用住宅を建築するための建築費用を算出します。
これまでは住宅規模に坪単価(木造なら80万~100万円)を乗じて概算金額を建築費として利用していましたが、融資額を決めるために施工会社から見積もりをとっておきましょう。
この段階では施工会社を決める必要はないのでいくつかの会社に見積りを依頼して一番高いものを選べばよいです。
複数の会社に見積りを依頼と言われてもどうすればいいか分からない場合は注文住宅の一括見積サービスが便利です。
賃貸併用住宅も注文住宅の1つなので、賃貸部分も含めて希望の間取りを伝えることで見積りはしてもらえます。
複数の会社から見積りをもらうにはそれぞれの会社に希望条件を説明する時間を取る必要があるため、手間はかかりますが、複数の会社と話をすることで自分のイメージも整理されますし、自分では気が付かなったアイデアをもらえたりと有意義な時間になると思います。
私も賃貸併用住宅の新築時には複数の会社から見積りを取得するために、5社の方々といろいろな話をさせていただき、最終的に納得のいくプランを練り上げることができたので、複数社と話をするのはおススメします。
住宅ローンの仮審査
探してきた土地の購入額と、複数社からとった建物の概算見積もりのうち一番高いものの合計を借入希望額として住宅ローンの仮審査を申込みます。
賃貸併用住宅の場合、賃貸部分と自宅部分の割合で1/2以上が自宅であることなど一定の条件を満たすことで住宅ローンが使えます。
金利リスクを考えると住宅ローンがアパートローンなどの不動産投資ローンに比べて圧倒的に有利なのは誰の目にも明らかです。
以下の賃貸併用住宅のメリットとデメリットを整理した記事でも記載していますが、賃貸併用住宅の最大のメリットは住宅ローンを使って不動産投資ができることです。

住宅ローンを利用するための条件は金融機関によって異なりますのでよく確認してから申込みましょう。
ここまでの作業は土地を探した後、売買契約を行う前に実施しておく必要があります。
そもそもある程度必要な額が決まっていて融資が通る見込みがあることが分かってからでないと土地の売買契約は締結できませんから、土地と建物の概算見積もりを持って、住宅ローンの仮審査をクリアしておきましょう。
住宅ローンの本審査
仮審査はクリアしていると思いますので、住宅ローンの本審査申し込みのため銀行へ行き、建物と土地の総額と頭金を提示し、不足分の融資を申込みます。
住宅ローンの本審査には、自分の収入および資産を証明する書類の提出が必要です。所得が給料のみであれば源泉徴収票を直近2年分と、各口座の残高証明になるものとしてインターネットバンキングの残高照会画面を印刷したものも提出します。
個人事業主など確定申告を行っている場合は、直近3年間の確定申告書、納税証明書などの提出が必要になります。
住宅ローンは頭金をどれくらい入れるかにもよりますが、年収の8倍程度までであれば、だいたい借りられると思います。現在のマイナス金利の状況では10倍まで借りることも可能だと思います。
また、銀行によって本審査の結果も異なりますので、1つ目の銀行の本審査がとおらなかったとしてもあきらめないでください。中には希望額を下回る金額なら融資可能なところも出てくるかもしれません。
希望額を下回る融資しか受けられない場合でも、建物のプランを見直して総額を下げることで先に進むことができるかもしれません。
すでに不動産投資ローンなどを借り入れて区分マンション投資をしていたりすると住宅ローンは借りられない銀行が多いのでご注意ください。そのままでは住宅ローンが借りられない場合、どうしても住宅ローンを借りたければ、まず区分マンションを売却して不動産投資ローンを完済することが必要となります。
審査が通れば土地の決済へ
無事に住宅ローンの融資が決まった場合は、住宅ローンの借入と同時に土地の決済を行います。
手付金だけを支払って融資特約付きで土地の売買契約を結んでいることがほとんどだと思いますので、このタイミングで残額を支払います。残額を支払ったことでその土地は正式にあなたのものになります。
ここまできたらもう後戻りはできません。前進あるのみです。次は施工会社を決定しましょう。
