賃貸併用住宅のメリットとデメリット

賃貸併用住宅のメリットとデメリット

これから不動産投資を始めようと検討している方、自宅の購入を検討している方は、選択肢の1つとして賃貸併用住宅を検討してみてはいかがでしょうか。

この記事では、賃貸併用住宅について、賃貸専用のアパートやマンションへの投資、通常の自宅と比較した際に、どのようなメリットとデメリットがあるのかを私が賃貸併用住宅を運営した経験も交えて整理しました。

賃貸併用住宅を検討するための材料としていただければと思います。

賃貸併用住宅とは

はじめに賃貸併用住宅がどういうものか簡単に説明します。

通常であれば戸建て住宅は自宅として家族だけで住みますが、戸建て住宅の一部を自宅、一部を賃貸住宅としたものを賃貸併用住宅と呼び、自宅であるとともに、家賃収入を生み出す賃貸住宅としても併用できる住宅のことをいいます。

例えば、下図のように2階建ての住宅がある場合に、1階は賃貸住宅にして家賃収入を得ながら、2階は自宅として生活するというのが賃貸併用住宅です。

賃貸併用住宅のイメージ

つまり、賃貸併用住宅を建てることで、自宅と家賃収入を同時に手に入れることができます。

これだけ聞くといいことしかないように思えてきますが、そんなにいいものなら、なぜ皆やらないのかと思いますよね。

もしかして皆が知らないだけなのでは?と思った方もいるかもしれません。

しかし、賃貸併用住宅という手段があることを知っていても、自宅専用の方がいいと考える方もたくさんいらっしゃいます。

この事実は賃貸併用住宅はいいことばかりではないということを意味しています。

それでは賃貸併用住宅のメリットとデメリットを見ていきましょう。

賃貸併用住宅のメリット

まずは賃貸併用住宅のメリットですが、以下があげられます。

  1. 賃貸アパートやマンションへの投資と異なり、住宅ローンを使って不動産投資ができる
  2. 通常の自宅と異なり、家賃収入が発生することでキャッシュフローが大幅に改善する

不動産投資に住宅ローンが使える

賃貸併用住宅における1番のメリットはなんといってもこれでしょう。

住宅ローンを使って不動産投資ができることです。

住宅ローンの融資条件は、自宅の一部を店舗などに使う場合を考慮し、一般的には住宅部分が50%以上あればよいことになっています。

従って、半分を賃貸用に使っても半分が自宅であれば住宅ローンを使うことができます。

一部の金融機関では自宅が34%以上あれば住宅ローンを使えるケースもあります。

住宅ローンは、各種ローンのなかで最も優遇されたローンであり、アパートローンやマンションなどに投資する不動産投資ローンなどと比べても、圧倒的に低金利かつ長期のローンを組むことができます。

従って住宅ローンを利用して、賃貸併用住宅を購入することにより、金利リスクを抑えた不動産投資を行うことができます。

キャッシュフローが改善する

賃貸併用住宅は住宅の一部を賃貸に出すことで家賃収入が得られるのでキャッシュフローが大きく改善します。

まず、賃貸併用住宅は自宅でもあるため賃貸に住むのと異なり家賃の支出がなくなります。

家賃の代わりに住宅ローンの返済になりますが、賃貸部分から得られる家賃収入があるので住宅ローンの返済は自宅のみの住宅を建てるのと比べてかなり楽になると思います。

住宅ローンの返済額よりも賃貸部分からの家賃収入が多ければ自宅をタダで手に入れられる可能性もあります。

賃貸併用住宅のデメリット

次に賃貸併用住宅のデメリット ですが、以下があげられます。

  1. 賃貸アパートやマンションへの投資と異なり、賃貸にできる面積が限られる
  2. 通常の自宅と異なり、1つの住宅に全くの他人が住むことになる

賃貸にできる面積が限られる

賃貸併用住宅のメリットで説明したとおり、住宅ローンを利用できることが最大のメリットですので、住宅ローンを利用するには半分は自宅にする必要があります。

自宅を1/3以上にすれば住宅ローンを利用できる金融機関もありますが、数が限られますので利用できる住宅ローンの種類を確保するためにも半分は自宅にしておきましょう。

また、賃貸部分からしか家賃は発生しませんので、確定申告時の減価償却でも賃貸部分のみが利益と相殺できるようにまります。

従って、賃貸専用のアパート1棟と比べるとどうしても収益力は劣ります。

自宅なのに他人と生活することになる

賃貸併用住宅における1番のデメリットは自宅でありながら賃貸住宅でもあるため、他人と生活することです。

元々賃貸に長く住んでいた人にとってはあまり気になるものではないかもしれませんが、そうでない人は結構気になると思います。

入居者によっては騒音問題になる可能性もありますし、このご時世ですからどんな人がいるか分かったものではありません。

また、自宅としての専有部分は自分の家族だけで利用しますが、ゴミ置き場や庭などの共有部分は一緒に使うことになります。

ゴミの分別ができていないと持っていってくれなかったりするので、何かしらの対応が発生します。

私の場合は必要コストと割り切って、月に1回の共有部定期清掃とゴミの完全回収を業者に依頼していました。

さいごに

賃貸併用住宅のメリットとデメリットはいかがでしたでしょうか。

デメリットが気にならない方であれば賃貸併用住宅に取り組んでみてもよいかと思います。

ただし、自分は良くても家族が他人と住むことを嫌がるケースもありますので、家族の理解を得てから進めましょう。

今すぐにでも賃貸併用住宅に挑戦したいという方は、まずは計画を立ててみましょう。

迷っている方もとりあえず計画だけでも立ててみてはいかがでしょうか。

計画を立てるだけならタダですから、興味がある方はこちらもお読みいただければと思います。

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