転職の面接において「入社時期の打診」をもらえれば、その面接は順調に進んでいるものと思って良いでしょう。
それまでの転職活動が報われた瞬間といえるでしょう。あとは詰めを誤る事なく慎重に入社へ向かって準備していくだけです。
転職を見事に成功させた場合、今いる会社に退職の意志を伝え、新しい会社に入社日を連絡することになります。
前の会社がスムーズに退職の意志を汲み取ってくれれば問題ないですが、もし引き止められた場合にはどうしたら良いでしょうか。また転職の際に多少の休暇がほしい時にはどうしたら良いでしょうか。
今後の展開を考えながら起こり得る事を整理してみました。
目次
入社日の返事は急がない
面接官より「入社はいつ頃できそうですか?」と聞かれたら「やった!」という気持ちで一杯になるでしょう。
出来る事なら今すぐにでも大丈夫です、と言いたいところでしょうがそこは慌てずに自分の足元をよく見直しましょう。
それは前職の退職手続き等の準備を進めるべく次の段階に入ったこととなり、より慎重に事を進めていく必要があります。
前職の会社を円満退職する
せっかく転職先の会社から内定をもらっても今の会社を退職できていなかったら、先方にOKサインを出すわけにはいきません。
転職先企業から内定の返事を貰えたなら速やかに次の行動を起こしましょう。
もしまだ今の会社に退職の意思を表明していないのなら、早急に上司等に伝える必要があります。
今の会社も次の会社もそれぞれのスケジュールと都合がありますが、最優先に行わなければならないのは今の会社の退職手続きです。
今日退職の旨を言って明日すぐに退職になるほど会社を辞める手続きは簡単ではありません。
今の会社に退職の旨を告げたら、早くても1か月はかかると覚悟してください。
その間に会社はあなたの業務の後任者を選定しなければなりませんし、引継ぎ業務も行わなければなりません。
1か月という期間はそのための最低限の時間と思って行動を起こしましょう。
また、状況によっては有給休暇の消化を行う場合等、その期間も含めて退社日を決める必要があるのです。
法的には退職は2週間前に伝えればいい
会社員が退職をするための手続きとして、「退職をしたい日付の2週間前までに伝えていれば、雇用側は受け入れなくてはいけない」という法律があることを知っておきましょう。
日本には職業選択の自由がありますから、労働者には自由に職場を選ぶ権利があります。
雇用側の意思がどうであっても、労働者が退職をしたいというのであれば、雇用側は受け入れるしかありませんし、離職票などもしっかりと発行する義務があります。
ただし現実問題として引き止めがあったり、仕事の引き継ぎや繁忙期の関係でなかなか2週間ではうまくいかないことが多いでしょう。
会社の都合にもよりますが、1ヶ月前をめどに退職の意志を伝え、それでも執拗な引き伸ばしや退職をさせないような行為をしてくるのであれば、法律の話を持ち出しましょう。
転職先に入社の日を告げるには
現在の会社の退職日が正式に確定してから次の会社へ入社日の連絡を入れるのが筋です。この順番は間違えないように注意しましょう。
尚、一度告げた入社日は簡単に変更してはいけません。そのような事を度々行えば、転職先企業に対してあなたの信用度を大きく落とすばかりか、最悪の場合は内定の取り消しという事態にならないとも言えません。
それほど社会人にとって約束とは重要なものだと重々、認識してください。
尚、入社日には転職先企業が指定する諸々の必要書類を準備することを忘れないで行ってください。これも社会人として常識となる行動の一つです。
交渉を任せられる転職エージェントは大変便利
転職後の入社に関しては、自分で新しい職場と連絡をするのは、なかなか難しいことと考える人もいるでしょう。
もちろん前の会社を辞めないと新しい会社に入れませんから、退社日を設定し、その後に入社日を決めていきます。
あまりに前の会社が辞めさせてくれないような場合は新しい会社に入るのが遅れてしまう、そうすると新しい会社での印象が最初から悪くなるのではないかと心配することもあるでしょう。
そういった交渉は転職エージェントがいれば、全部行ってくれます。給与や入社日など気になるけど聞きにくいことは、全部エージェントが代行してくれますので、遠慮なく利用するようにしましょう。
休暇を取ることは悪いことではない
退社前に有給休暇を消化してから転職先に入社したいという人もいるでしょう。
なかなか社会人をしていると長期休暇を取るのは難しいですから、それも悪いことではありません。せっかくのリフレッシュの機会であり、新しい会社に入る前に勉強をする機会でもあります。
こういった話しにくいことも、エージェントがいれば全部代行してくれます。転職エージェントの有無は転職の煩わしさをすべて省いてくれるので、どんどん使っていきましょう。
さいごに
面接で「いつから来てもらえますか?」の一言をいただくためにここまで頑張ってきました。内定が出たことはあなたの実力が認められた瞬間です。素直に喜んでください。
そしてそこに向けた準備を慎重に行い、可能な限り今の会社とは円満退社となるよう対応して、来る入社日に備えて体調を万全にしておくことも忘れないでください。