インターネットで銀行の取引サービスを利用することが出来るインターネットバンキングですが、現在では非常にポピュラーなサービスとなりました。
それでも、いざ利用するとなると、何となく不安に感じる方もいらっしゃるでしょう。
この記事ではそういった方に向けて、大変便利だといわれるインターネットバンキングのどのあたりが従来の銀行での取引利用と違うのか、従来の銀行と比較したメリットとデメリットをご紹介したいと思います。
目次
インターネットバンキングのメリット
まずは、インターネットバンキングのメリットを見ていきましょう。
利便性が高い
インターネットバンキングの1つ目のメリットは、自宅で好きな時間に利用できる事が挙げられます。
銀行窓口やATMを利用した取引は、銀行やATMが稼働している時間に、その窓口に出向かなければなりません。
しかしインターネットバンキングでは、自宅にいながらそのサービスを利用することが出来ます。銀行窓口なりATMではなく、自宅のパソコンから銀行振り込みをする、といった具合です。
また、ネット通信販売などを行っている場合などに、顧客からの振り込みをわざわざ銀行まで記帳しにいって確認するといった必要がなく、パソコン上からオンタイムでその確認を出来るというのも、自宅で活用できるメリットです。
自宅でいつでも活用できるということは、素早く入出金を確認することができ、次々に振込み処理を行うことが出来る事を意味するわけです。
各種手数料が安い
インターネットバンキングの2つ目のメリットは、ATM手数料や振込手数料が安い点です。
ネット銀行によって手数料などの設定はまちまちですが、おおむねインターネットバンキングの方が、銀行取引サービスにおけるさまざまな手数料が安く設定されています。
これは、銀行側が実店舗を持たずに済み、またネットバンキングは紙化した銀行通帳(あるいはそれに類するもの)を発行しない事が多いため、人件費などのさまざまな費用が抑えられるために、手数料が下げられている事が多いのです。
金利が高い
インターネットバンキングの3つ目のメリットは、ネットバンキングは金利が高いです。
バブル経済崩壊以降の日本の都市銀行の金利は、非常に低いです。
しかし、インターネットバンキングの利息の場合、都市銀行の数倍以上の利息がつくものが多いです。サービスによっては、10倍近い金利がつくものもあります。
インターネットバンキングのデメリット
さて、これまで、インターネットバンキングのメリットばかりを見てきましたが、インターネットバンキングにはメリットだけではなく、デメリットも存在します。
つづいて、インターネットバンキングのデメリットを見ていきましょう。
セキュリティ上の危険がある
インターネットバンキングの1つ目のデメリットは、セキュリティの問題です。
ウイルスに感染、インターネット詐欺に引っかかってしまう、パスワードが盗まれる、こうした危険がインターネットバンキングには存在します。
こういった被害にあうと、いつの間にか自分の口座にあったお金がすべて身に覚えのない口座に振り込まれてしまい、すべての預金を失ってしまうという事が起きる可能性があります。
通常の銀行やATMを活用した銀行取引サービスの利用であっても、キャッシュカードをなくしてしまったり、盗難されたり、偽造だれたりすると同様の被害の可能性がありますが、ATMであれば1回に10万円以上に金額は出金できないなど、制限がかかっており、一瞬で全額持ち出されることはないでしょう。
しかし、インターネットバンキングでは、キャッシュカードは何もされていないのに、まったく気づかないうちに口座のお金が全部消えていた、という事があり得てしまいます。
初期のインターネットバンキングでは、パスワードが固定されており、これを破られてしまうと簡単に被害にあっていました。
特に利用者が他のインターネットサービスと同じパスワードを使いまわしていたりするとすぐに破られてしまっていたのです。
ただし、最近のインターネットバンキングでは、ワンタイムパスワードという取引の都度、常に変化するパスワード方式を採用するなど、セキュリティが強化されています。
また、ログインを許可するかしないかを設定できたり、事前に登録したスマートフォンがないと取引できないとか、セキュリティにこだわったインターネットバンキングを選ぶことでこのデメリットは克服できると思います。
通帳がない
インターネットバンキングの2つ目のデメリットは、通帳がないという事です。
ネットバンキングの多くは通帳、あるいは取引記録を紙化したものが発行されません。この事のどこにデメリットがあるのでしょうか。例をあげます。
もしある日、突如としてあなたの口座からすべての預金も取引記録も消えてしまったとしたら、どうなるでしょうか。あなたには、あなた自身で自分の口座に預金があった事や取引をした事の証明をする手段がなくなってしまうのです。
通常の商取引というものは、双方が取引に関する証拠を保有するのが通常です。ところが、インターネットバンキングでは、銀行サイドにしか証拠を保有しておらず、万一何かが起きた時に、利用者の側が取引を証明する手段が弱いのです。
当然、銀行側も取引記録の消失が起きないように二重にも三重にも手は尽くしていますが、手元に取引記録を証明できる通帳がないことはデメリットの1つと言えるでしょう。
しかし、手数料を払う事で、銀行の通帳のように、紙化した取引記録を月ごとに送ってくれるサービスをしている銀行もありますし、インターネットの画面を印刷しておくのも1つの手です。
また、このデメリットはメリットの裏返しでもあり、通常の銀行で通帳を常に記帳しているという方は少ないかもしれませんが、その中にもインターネットバンキングを使ってみれば、インターネットで最新の取引記録をいつでも見られる方が便利だと感じる方も多いのではと思います。
このように、インターネット・バンキングにはメリットとデメリットの双方が存在します。これを頭に入れて、上手に活用できると良いですね。