はじめての転職をしてから5年ほど経った2011年頃、私は2回目の転職を考え始めました。
1社目を2年で退職したことを考えると、2社目で5年働いたのは私にとっては大きな進歩です。
しかも2回目の転職は、業界を変えた最初の転職とは異なり、同じ業界でのステップアップを狙ったもので、より戦略的な転職です。
目次
転職の動機
収入を増やしたい
最初の転職の時はオーディオメーカーという業界の将来性に不安を感じ、より将来性のある業界に移るために転職を考えましたが、2回目の転職は2社目の会社での経験を活かしてサラリーマンとしての給料を上げるために転職することを考えました。
同じ仕事なのに親会社の方が給料がいい
最初の転職で業界を変えてユーザー系SI企業に就職しましたが、ユーザー企業を親会社とする親子会社の子会社側であったため、親会社から出向している人達と同じ仕事をしているのに親会社所属の人の方が昇進も早く、給料がよいという状況に疑問を持ったのがきっかけです。
最近では同一業務同一賃金という言葉も少し聞こえてきますが、実態は同一業務でも賃金があからさまに異なっているのが当たり前のように定着しています。
つまり、このまま子会社に所属している限り、どんなに成果を出しても待遇は親会社より劣るということです。
初めての転職の時には子会社に就職することのデメリットを全く分かってませんでした。
今思うとそういうところを転職支援サービスが教えてくれればよかったんですけどね。
改めて転職支援サービスを利用
早速、仕事をしながら転職活動を開始しました。前回は先に仕事を辞めて職業訓練校に通いながら転職活動をしていたので、仕事をしながらの転職活動は初めてでしたが、1度やっていることなので転職支援サービスを活用すれば何とかなるだろうと考えていました。
前回はリクルートエージェントを利用しましたが、リクルートエージェント経由で入社した会社からの転職で再びリクルートエージェントを利用するのはどうかと思い、2回目はインテリジェンス(現在のDODA)を利用しました。
始めから分かっていたことではありますが実際にやってみると、やはり仕事をしながらの面接の日程調整は難しいです。
面接の日も面接があるからとは言えないので、体調不良なので昼から出社しますとか、役所に立ち寄ってから出社しますとか、今日は荷物が届くので定時で帰りますとか、何かしら理由を付けて面接に行かないといけないですから。
転職支援サービスを使うのも2回目なので前回の反省を生かして、応募先を絞りこんでから書類を提出するようにしました。
エージェントからの紹介をベースに優先順位をつけて上位3社程度に絞って応募して、途中で不合格となったら次の企業に応募するようにしました。
また、どこの会社も最終面接が終わり内定がでると入社意志の回答期限が提示されるので、最終面接のタイミングが同じくらいになるようにエージェントと調整しながら面接を進めていきました。
働きながら転職活動をすると転職支援サービスの有難さがよく分かります。
賃金アップできる転職先を検討
当時の私は31歳だったので、転職先でも即戦力が求められました。幸いにも当時勤めていた会社では常に忙しく様々な経験をさせてもらったので、書類はだいたい6割くらいは通過しました。
しかし面接では、これまでの経験であったり、今後やりたことが採用企業側の求めるものとあっていないと判断されると不合格となります。当たり前ですが、20代の時の転職時とは明らかに違いました。
30代前半での転職は即戦力を求められるので、自分がこれまでどういう考えでキャリアを積み上げてきたのか、その結果何ができるのか、今後どうなっていきたいのか、そうなるためになんで転職が必要なのか、といったあたりをしっかり伝える必要があります。
私の場合は2回目の転職だったので1回目の転職も含めて、整合性のとれた説明が必要になります。
1社目はメーカー企業の設計で、2社目は金融ユーザー系SI企業のSEと、異なる職種で、1社目は2年で退職していたので、前回転職時の方向転換が必要と考えた理由の説明をそのまま使い、今回の転職理由は2社目からのステップアップを目指すことにしました。
本当の転職理由は親会社との賃金差に不満を覚え、給料を上げたいというものですが、そのまま使えるわけがないので。。。
2社目から3社目でステップアップに捉えられて、給料が上がりそうな転職と考えると、私の場合は、金融機関のシステム部門か、さらに大きなSI企業か、ITコンサルタントへの転身かになってきますので、そういった企業を候補に転職活動を行いました。
実際給料があがる必要があるので、選択肢は多くはないですが、3種の企業それぞれから第1志望を選択して応募しました。
金融機関のシステム部門、大手SI企業、ITコンサル企業の3つを転職活動で回った結果を整理すると、以下のようになりました。
金融機関のシステム部門
金融機関は給料がいいのは知っていたので私としても3種の中では第一志望でしたが、やはり競争率は高く、現コンサルタントも受けているので、当時の私の経験と比較されるとどうしても見劣りするようです。
実際にそういう理由で不合格となりました。その上この時は金融機関の求人自体が少なかったので、諦めることにしました。
ここで1つ注意事項があります。大手金融機関の転職採用は3回目の転職から一気にハードルが上がります。絶対ではありませんが、書類審査が通らなくなりますので最終的に大手金融機関で働きたい場合は2回目の転職がほぼラストチャンスになります。
大手SI企業
これまでのプロジェクトの経験の中でもマネジメント人数を評価するように感じました。直接管理していたことがあるのは最大で10人程度のメンバーだったことを説明しましたが、求めているのは100人程度の管理経験がある人ということで不合格となりました。
金融機関のシステム部門内で働いてるとそこまでの人数をマネジメントすることなんてないので仕方ありません。
ITコンサル企業
離職率が高いこともあり、採用意欲は高いと思います。激務が多いといわれますが、その分給料はいいです。
いろいろなプロジェクトを抱えているので、どこかで使えそうな経験があって、面接で話した結果特に問題なければ採用されると思います。面接官次第ですが、私は雑談レベルで特に圧迫されることもなかったです。
運よく2社から内定をもらうことができたので給与がよい外資系コンサル企業へITコンサルタントとして入社しました。
こうして2回目の転職でITコンサルタントとなった私は当初目的だった給料アップも実現することができました。