今回は住宅ローンの繰り上げ返済について私の体験談を紹介します。
目次
住宅ローンの繰り上げ返済とは
繰り上げ返済はその名の通り、元々の返済計画を繰り上げして返済していくことです。
そして住宅ローンの繰上げ返済には、返済の仕方によって期間短縮型と返済額減額型の2つがあります。
それぞれの返済方法のポイントは以下のとおりです。
期間短縮型
期間短縮型は、繰上げ返済した元金分の期間だけ返済期間が短縮されます。
また、その短縮された期間に払うはずだった金利分が支払不要となりますので、総返済額を大きく減らすことができます。
元金分と金利分の割合は、返済当初は金利分の割合が高く、返済が進むにつれて金利分の割合が減っていきますので、繰上げ返済は返済開始直後が一番効果があります。
返済額減額型
返済額減額型は返済期間は変えずに、繰上げ返済した元金分とその利息分、毎月の返済額を減額します。
期間短縮型と異なり返済期間は変わらないので、総返済額は期間短縮型ほどは減りませんが、毎月の返済が軽減されるので当面のキャッシュフローは改善します。
では私の実例で2つの返済方法の違いを見てみましょう。
期間短縮型と返済額減額型の違い
まずは私が借りた住宅ローンについてですが、私は2013年に賃貸併用住宅を35年住宅ローンで新築しました。
住宅ローンの金利は期間固定タイプと全期間固定タイプのミックスを選択しました。
しかし、新築となるとまず土地取得時に土地分の融資を受けて、最後に建物引き渡しのタイミングで建物分の融資を受けることになるため、私の場合は金利タイプと融資タイミングの関係で、3本の住宅ローンに分かれてしまいました。
融資タイミングが異なれば適用される金利も異なります。
3本の中では最後に融資を受けた建物引き渡しのタイミングで実行された住宅ローンが最も金利が高くなってしまったので、繰上げ返済するならこの3本目からにしようと決めていました。
そして不動産投資による家賃収入とたまたま株で得られた利益からある程度纏まった金額が口座にあったので繰上げ返済をすることにしました。
今回私は、3本目の住宅ローン2300万から800万を繰上げ返済することにしました。
3本目の住宅ローンは、返済期間35年、借入金利は全期間固定で2.7%、元利金均等返済で返済2年目という状態でした。
毎月の返済額は8万5千円ほどですが、2年目の時点では元金分3万5千円、金利分5万円となっており金利分が圧倒的に多くなっていました。
期間短縮型と返済額減額型を比較してみると以下のようになります。
返済方法 | – | 期間短縮型 | 返済額減額型 |
返済期間 | 33年 | 18年 | 33年 |
総返済減額 | 0 | 800万円 | 400万円 |
月支払額 | 85000 | 85000 | 55000 |
期間短縮型だと総支払利息は800万減り、返済期間は残り33年から18年に短縮されますが、毎月の返済額はほぼ変わりません。
返済額減額型だと総支払利息は400万減り、返済期間は変わりませんが、毎月の返済額が5万5千円となり3万円も支出が減ります。
実際に比較してみると期間短縮型は返済期間と総支払額が大きく減る方法、返済額減額型は毎月の支払額が大きく減る方法だということがよく分かります。
まとめ
まとめると、現状の返済額に負担感が大きくなく総返済額をできるだけ減らしたいという場合は期間短縮型を、とにかく毎月の返済額の負担を小さくしたい場合は返済額減額型を利用するということです。
どちらもそれぞれの魅力があると思いますが、私の場合、今回は総返済額の圧縮を最優先し、期間短縮型で繰上げ返済することにしました。つまり総返済額が800万円減ったことになります。
毎月の返済額を減らすこともキャッシュフローを改善させるという意味で魅力があるので、繰り上げ返済を検討されている方はどちらを優先するかをよく検討して返済方法を選択しください。
また、繰り上げ返済はいずれの方法においてもできるだけ早く実行した方が効果が大きいです。
余裕がある方は早めに早めに繰り上げ返済することをおすすめします。