花粉症の原因となるアレルゲンといえば、スギ花粉がよく知られています。
しかし、それ以外にもヒノキやハンノキ等の花粉も飛散しており、花粉症のアレルゲンとして注意が必要です。
花粉症の検査は、アレルギーの原因となっているアレルゲンを特定することであり、血液検査や皮内テスト、皮膚テスト等を行います。
さて、このアレルゲンは目や鼻にだけアレルギー症状が現れるわけではなく、肌荒れやぶつぶつなど肌への症状も引き起こしてしまうようです。
今回は、花粉症の肌荒れにお悩みの女性に、その原因や対処法等につい説明します。
目次
花粉症による肌荒れの原因は?
花粉がお肌につくと、その部分が敏感になり、カサつき・痒み・湿疹・発赤等の症状が現れます。
この状態のことを花粉症皮膚炎(花粉症乾燥肌)と言います。
花粉症皮膚炎の原因は、外的刺激と内的刺激の2つに分けることができます。
外的な刺激としては、花粉が飛散する時期になると、空気が乾燥してくることや、紫外線が強くなる、花粉というアレルギー物質等です。
内的刺激は、環境の変化によるストレスや気温の寒暖差による自律神経の乱れ等です。
これらの刺激が原因になり、肌のバリア機能(免疫力)が低下しやすい状態になってしまいます。
この肌のバリア機能の低下こそが、花粉症皮膚炎の原因です。
肌荒れの原因が花粉症だと判断するには?
花粉症皮膚炎の人の大部分は鼻や目などの症状も同時に出る方が多いですが、元々アレルギー体質ではないのに、花粉の時期にだけアレルギー反応がでる人が多いのが特徴です。
ご自分の症状が花粉症皮膚炎なのか、その他の皮膚疾患なのか不明な時は、皮膚科でアレルギー検査を受けて原因を突き止めることが大切です。
アレルゲンとなるスギ・ヒノキ・ハンノキ・イネ・ブタクサなど、植物の種類によってそれぞれ花粉の飛散時期が異なるため、どの花粉に反応しているのかも重要になります。
アレルギーの既往歴や家族歴(アトピー素因があるか)を問診で確認し、鼻内の粘膜検査で概ね鑑別がつくことが多いようです。
花粉症による肌荒れの症状は?
肌のバリア機能が低下してしまうと、肌の水分を保てなくなるので、肌が乾燥し、花粉症乾燥肌になります。
花粉症乾燥肌になると、さらに肌のバリア機能は低下してしまい、乾燥だけでなく花粉などの外的な刺激から肌を守れなくなります。
すると、肌についてしまった花粉からの刺激を防げなくなるので、肌荒れやぶつぶつ、痒み等の炎症を起こして花粉症皮膚炎になります。
花粉症によって乾燥肌になり、乾燥肌によって花粉症による肌荒れやぶつぶつ等の症状がさらに悪化するという悪循環に陥ってしまいます。
実際に乾燥肌の人ほど、花粉症になりやすいというデータもあるようです。
花粉症による肌荒れの対処法と予防法
花粉症皮膚炎への対処法
日常生活や仕事に支障をきたすようであれば早めに皮膚科を受診して下さい。
医師より処方された薬を服用し花粉の飛散が治まるのを待ちます。
また、花粉症皮膚炎を起こしている肌は敏感になっているため、多種類の化粧品を併用することは避けるべきです。
痒みを伴う場合は、できるだけ掻かないことです。
虫刺されや湿疹は一度掻くとどんどん痒みが増していきます。痒みは我慢できない皮膚感覚の一つなので、軽く叩いたりして紛らわす工夫が必要です。
花粉症乾燥肌をひどくさせないための注意点としては次のようなことがあります。
- 油分の少ないファンデーションを使う
- 帰宅後にはすぐにメイクオフ
- 髪の毛の花粉にも注意
- 洗顔はいつも以上に優しく
- ピーリングやスクラブは我慢
- とにかく保湿
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花粉症皮膚炎への予防法
肌を花粉に触れさせないことが基本中の基本になります。
花粉の飛散する時期は暖かくなってきますが、なるべく肌の露出は控えることです。
帽子やスカーフ、メガネ、マスクをうまく活用して肌を花粉から守ることです。
帰宅後は早めにシャワーを浴び、その日使用した服は寝室に持ち込まないようにします。
部屋の中の空気が乾燥していると、肌がさらに乾燥しますし、静電気によって部屋の中の花粉を自分の周りに集めしまうことになります。
空気清浄機と加湿器が一緒になったものがあると良いと思います。