せっかく苦労して就職活動し、4月から新社会人の一員となったのに、その会社に全くなじめずに入社3ヶ月で退職する憂き目に。
こんなはずではなかったのに…、というプロセスに陥ってしまった方もいらっしゃることでしょう。
しかし、辞めてしまった事はもう戻せません。次の会社を探しましょう。ただ、「これってもしかしたら転職において物凄く印象の悪いことなのだろうか?」「もしかしたらどこの会社も相手にしてくれない?」と心配になりますよね?
こんな時はどうすればいいのでしょうか?
目次
第二新卒制度を有効に利用する
一昔前ならば新入社員として入った会社をわずか3か月で辞めるという事は、罪悪感以外の何物でもなかったでしょう。自分自身にも腹が立つでしょうし、親や周囲の者も余計な心配やら叱責を行うので精神的にも参ってしまうはずです。
しかし、今の時代、悲観する必要はありません。何故ならば多くの企業が「第二新卒」という制度の元、早期に退職した人を対象にもう一度、受け入れてくれるからです。
転職市場における流動性は、近年どんどん高まっていると言われます。就職して3年間で3割から4割の人間が辞めていく中、25歳までの人間も、新卒に近い条件である「第二新卒」として積極的に採用する企業も増えているのです。
ではなぜ第二新卒の採用を行う企業が増えていっているのでしょうか。
一度就職をしていたことで、ある程度の実力が見込める
第二新卒は、一度就職した人間を対象に、採用を行うという動きを指します。
新卒で一度就職経験があるということは、高い競争率を突破し、他の人間よりも企業から見て採用したくなるような何かがあった人間だともいえるのです。
ある程度の実力や知識、社会人経験を持っていることが、ある意味で担保されているので、企業としては安心して採用できるのです。
勤務3年未満ならば、新しい環境にも適応しやすい
第二新卒の人間とは主に25歳までを指します。
まだ普通の企業においては役職などに就くような年齢ではなく、ホープと言われる年齢でしょう。それだけに実務経験バリバリとは行きませんが、新しいことを積極的に受け入れやすい年頃と言えます。
また本人も一度就職先の選び方に失敗しているだけに、次の就職先は慎重に選びたい、長く働けるように起業に入りたいという意思を強く持っているのです。
年齢が30,40の転職志望者が受け入れられづらいのは、自分に経験や自信があるだけに、新しい環境でも、その職場ならではの仕事を吸収せず、自分ならではのやり方に固執する人間が多いのも一因になっています。
25歳までの第二新卒ならばその面でのマイナスは少なく、新しい会社で一から成長していける人材だと見られているのです。
年齢で区切ることの意味を感じない企業が増えている
そもそも「新卒一括採用」という採用方法自体に疑問を持つ起業が増えてきています。ヤフージャパンではこのような採用を中止し、適宜必要な人材を幅広い年齢の人間を採用するという採用方式に切り替えてきています。
企業の新卒募集の開始時期が遅くなる中、大学ではじっくり勉強に取り組み、その次代しかできない勉強をして実力を高め、卒業後に落ち着いて就職活動をする、という方向性に日本もシフトしてきているといえるでしょう。今後は年齢による就職、転職制限もどんどん撤廃されていくことは想像に難くありません。
退職した理由を強く意識しないとまた同じ目に
「何だ、そんな有難い制度があるのか。それならそんなに心配する必要もなさそうだな」と胸をなでおろしている事でしょう。確かに今は第二新卒という制度が浸透していますので、新卒で入った会社を早期退職してもそう心配はいりません。初めて行う就活。自分の思い描いた道と実際の会社の風景が大きく食い違っていた、という事は十分考えられます。
ですから、たとえ入社3か月で退職したからといって、ビクビクする事はありません。堂々とエントリーシートを提出して再アタックすればいいのです。
但し、この時に少々、注意しておいていただきたいこともあります。それは退職した理由を、「本当に自分の気持ちの中で整理してきちんと次の会社で生かせるようにしているか」という事です。
退職理由は自分の弱点
会社を退職した理由は人さまざまです。その人にしか分からない深い理由があるはずです。しかし、その理由を根本的に解決しないままに次の会社へ入ってしまうと、また同じ理由で壁にぶつかるのです。そして2~3か月すると再び、思い悩んでしまう羽目に陥ります。
それほど退職した理由というのをとことん突き詰めて解決していかないと、いくら環境が変わったとしてもまた失敗してしまうのです。そのあたりを重々、自分自身で分析して解決する努力が求められるという事を忘れないでくださいね。
自分をステップアップさせるには、まず己の弱点を知ることが大切です。
さいごに
如何だったでしょうか?別に新卒3か月で転職する事は印象の悪いものではありません。
そんな印象よりもあなた自身の弱点をしっかり見つけ出して直しておくこと。それが何よりも大事ですよ。