仙台銘菓といえば、パッと思いつくのがやはり「萩の月」でしょうか。仙台土産の定番です。ふわふわとした生地に包まれた優しいカスタードクリームがとてもいいバランスなんですよね。子供から大人まで、苦手な人は少ないかと思います。
そして、「ずんだもち」も有名ですよね。ご存知枝豆を餡にしてお餅にからめた緑色があざやかなおやつ。餡から手作りするご家庭も多いほど、宮城県では愛されていますね。
そんな中、ひそかに話題となっている銘菓があります。
それが宮城県仙台市にある九重本舗玉澤の「霜ばしら」です。
どんなお菓子なのでしょうか、少し調べてみました。
仙台のお菓子、霜ばしらとは
九重本舗玉澤の歴史は、大正時代にさかのぼります。
大正から昭和にかけて「玉澤横町」として世人より特別に親しまれ、戦後・都市計画のため仙台駅前に店舗をかまえました。昭和25年に現在の九重本舗玉澤として改め、仙台市に本社と工場を設けました。
こうして14代にわたり東北地方で愛され、300年以上もの間和菓子作りと伝統を守ってきた老舗和菓子店です。
そんな歴史ある九重本舗玉澤から発売されているのが「霜ばしら」です。
「霜ばしら」は晒より飴を原型とした飴菓子です。
光沢のある絹糸を束ねたような姿で、飴の内部には百以上もの空洞があり、空気をたくさん含んだ飴の繊維は口に含んだ瞬間、さらりと溶け、優しい甘みが広がります。
目で見て分かる通り、まさに早朝の太陽に照らされてキラリと光る霜柱のような姿が特徴です。
青い丸い缶に入った霜ばしらは、開けてビックリ・・・。
プラスティックの中蓋がついており、開けてみる真っ白い粉が現れます。隙間なく一面、粉なんですね。
この粉の正体は、落雁粉です。非常に繊細なお菓子なので、緩衝材としてぎゅっと敷き詰められているのですが、同時に熱・湿気・衝撃を緩和させるという目的もあるそうです。
この落雁粉の奥に、霜ばしらが隠れているんですね。
見た目からしてとても繊細なのですが、お口に入れてさらにビックリ。舌にのせた瞬間サーっと溶けてしまいます。
またシャリシャリとした食感を楽しむことも出来るのです。
まさにあの、土の上の霜柱を踏んで歩く感じとでもいいましょうか。
「ちょっと食べてみたい!」と思われた皆さん、ご注意ください。
こちらは、10月から4月までの期間限定・数量限定の商品です。職人さんの手作業によって生み出される銘菓は、春の訪れを迎えるころに終了してしまうんですね。繊細がゆえ気候に大きく左右され、夏場は作れないそうなんです。
雑誌やテレビなどで紹介される回数も増え、人気おとり寄せスイーツの仲間入りをはたしています。そのため、どこでも手に入るわけではないんですね。
残念ながら、大手通販では取り扱いがありません。
インターネットで購入できるのは「九重本舗玉澤のホームページ」から電話・FAX・メールにて注文が可能です。
また仙台名店の逸品ばかりを集めたショッピングサイト「仙台名店ドットコム」でも可能。
楽天市場やamazonでの購入は現在用意がない様ですね。
気になる方は、上記のオフィシャルサイトから購入してくださいね。
おわりに
余談です。
地方銘菓って美味しいですよね!
今回ご紹介した「霜ばしら」ですが・・・実は著者いただいた事があるんですよ。
これね本当に新食感で、大人が楽しむ飴って感じでした。
そして、敷き詰められた落雁粉。霜ばしらを取り出す前に、粉を別容器に少し移さないとこぼれてしまいます。この粉は食べられるので、もったいないのです。
霜ばしらを食べ終わった後は、最後のお楽しみ。落雁粉をフライパンで煎ります(弱火です)、そして適量の塩と砂糖を加えて出来上がりです。
これは、九重本舗玉澤さんが、推奨している落雁粉の楽しみ方なので、オススメですよ!